歯磨剤(歯みがき粉)から考える、これからのむし歯予防
コラム 2026.01.08

歯磨剤をなんとなく選んでいませんか?
ドラッグストアの歯磨剤売り場には、「むし歯」「歯周病」「ホワイトニング」「知覚過敏」などに対応した、たくさんの歯磨剤が並んでいます。実際に、日本国内で一般の方が購入できる市販歯磨剤は200〜300種類以上あるといわれています。
ドラッグストア1店舗だけでも30〜50種類前後、大型店では60種類以上並んでいることも珍しくありません。これだけ種類があれば、「どれが自分に合っているのか分からない」と感じるのも無理はありません。
歯科専売品と市販品の違い
歯磨剤の違いは、目的に合わせた設計にあります。
市販の歯磨剤
- 泡立ちや爽快感を重視
- 幅広い方に使いやすい設計
歯科専売の歯磨剤
- むし歯予防、歯周病管理など目的が明確
- 泡立ちを抑え、成分をお口に長く留めやすい
特に、泡立ちの少ないジェルタイプ歯磨剤は、長時間しっかり磨けるため、就寝前の歯みがきに向いています。

当院販売している歯磨剤の一部です。
フッ素配合量だけで選ぶのは不十分?
最近は、市販でも高濃度フッ素(1450ppm)配合の歯磨剤が購入できるようになりました。ただし、「フッ素が入っていれば何でも同じ」ではありません。
大切なのは
- フッ素の濃度
- 歯にとどまりやすい設計か
- 毎日無理なく続けられるか
フッ素の役割
フッ素は、むし歯予防の基本となる成分です。
- 歯を酸に溶けにくくする
- 初期むし歯の再石灰化を助ける
- むし歯菌の働きを抑える
毎日の歯みがきで使うことで、むし歯になりにくい歯の土台を作ります。
当院ではMIペーストも導入しています
当院では、歯磨剤とは別にMIペーストも取り入れています。
MIペーストは、
歯の主成分であるカルシウムとリンを補給し、
歯の回復(再石灰化)をサポートするケア用品です。
- 初期むし歯(白く濁った歯)がある方
- 矯正治療中の方
- むし歯を繰り返しやすい方
におすすめしています。

※MIペーストは歯磨剤ではありません。歯みがき後に歯に塗ってミネラルパックとして使用します
※牛乳由来成分を含んでいるため牛乳アレルギーの方への使用は禁忌です
| フッ素 | MIペースト | |
|---|---|---|
| 主な役割 | むし歯を防ぐ | 歯を補修・補強 |
| 使用タイミング | 歯みがき中 | 歯みがき後 |
| 位置づけ | 基本の予防 | プラスαのケア |
どちらか一方ではなく、併用することで予防効果が高まります。
歯磨剤は、種類が多い=良いわけではありません。当院では、
- 年齢
- むし歯や歯周病のリスク
- 生活習慣
を踏まえ、今のお口に合った歯磨剤やケア方法をご提案しています。
「どの歯磨剤が合っているか分からない」
「MIペーストは必要?」
といった疑問も、診察時にお気軽にご相談ください。

